一.概要
1.変数受け渡しの原理
ハイパーリンクに変数を設定するのは、一般的に、他の帳票への動的なドリルや、コンポーネント・チャートの連動などの効果を実現するためです。
変数はハイパーリンクにおいて「鍵」のような役割を果たし、目標テンプレートの変数は「部屋の番号」のようなものだと言えます。
したがって、ハイパーリンクを定義する際、定義される変数名は「部屋の鍵」に相当します。鍵が部屋の番号と一致して初めて、ドアを開けて目的のものを取得できます。
そのため、ハイパーリンクを設定する際には、設定する変数名を必ず目標テンプレートの変数名と一致させなければなりません。そうしないと、変数を目標テンプレートに渡せず、対応する内容を表示できません。
注意:[帳票変数を継承する]機能は、まだ value() 関数をサポートしていません。
2.機能の入り口
[スーパーリンク]-[Eメール]のみ変数の設定が非対応ですが、その他のタイプのスーパーリンクでは全て変数を設定可能です。変数設定の画面位置は以下の図の通りです:
二.ハイパーリンク変数の設定項目
1.変数受け渡し方法
[変数受け渡し方法]には2種類があり、その違いは以下の通りです:
• [GET]:効率が高い反面、安全性に欠けます。URLの後ろに変数が表示され、かつ長さは1KBを超えることはできません。
• [POST]:変数の個数と値の長さに制限はなく、かつURLの後ろに表示されないため安全ですが、効率は低くなります。
2.変数パネル表示
• チェック:目標テンプレートに変数画面がある場合、このテンプレートへハイパーリンク時、変数画面が表示されます。
• チェックしない:目標テンプレートに変数画面があっても、このテンプレートへハイパーリンク時、変数画面が表示されず、直接データが表示されます。
3.変数の追加
[変数]エリアの右上には5つのボタンがあり、それぞれの役割は以下の通りです:
• [挿入]:変数を新規追加します。ユーザは手動で変数名と値を入力する必要があります。
• [削除]:変数を選択し、このボタンをクリックすると、選択した変数を削除できます。
• [上へ移動]:変数を選択し、このボタンをクリックすると、選択した変数の位置が上へ移動します。
• [下へ移動]:変数を選択し、このボタンをクリックすると、選択した変数の位置が下へ移動します。
• [テンプレート変数]:[Web帳票]タイプのハイパーリンクのみにこのボタンがあります。すでに目標テンプレートを設定済みの場合、このボタンをクリックすると、目標テンプレートの変数が追加されますが、変数名のみが表示され、値はありません。
注意:ハイパーリンクで変数を受け渡す際、変数名の長さの上限は20文字です。例えば、変数名が「地域」の場合、その長さは2文字で、変数名が「ID」の場合、その長さも2文字です。
4.帳票変数を継承する
現在のテンプレートに目標テンプレートと同じ変数名が存在する場合、ハイパーリンク設定画面の左下にある[帳票変数を継承する]を直接チェック可能で、この画面で再定義する必要はありません。
注意:この設定項目は、[Web帳票]と[ウェブリンク]の2種類のハイパーリンク画面にのみ存在します。その他の種類のハイパーリンクがサポートされていません。
例を挙げて説明します。例えば、「マスタテンプレート」にハイパーリンクを設定して「目標テンプレート」にリンクする場合、「マスタテンプレート」にはすでにテンプレート変数「test」が設定されており、「目標テンプレート」のセルにも変数「test」が設定されています。
この時、[マスタテンプレート]のこの変数を[目標テンプレート]に渡したい場合は、[帳票変数を継承する]にチェックを入れるだけで十分で、再度定義する必要はありません。
最終的な変数受け渡しの効果は以下の図の通りです。[帳票変数を継承する]にチェックを入れない場合、変数を受け渡せません。
注意:[帳票変数を継承する]機能は、まだ value() 関数をサポートしていません。