一.概要
多層円グラフは、多階層で表示される円グラフのことです。所属関係を持つ各階層を一つのチャートに表示させ、マウスでクリックして各階層のデータを確認することができます。多層円グラフは、所属関係を持っているデータ、例えば地区、会社の部門関係などを表示することに適しています。
各部分の占めている割合を分かりやすく確認し、データドリルができることが、多層円グラフの特徴です。しかし、多層円グラフは、たくさんのカテゴリーを同時に表示することに不向きで、負数をサポートできません(負数に対しては、正数と見なして計算されます)。
二.操作手順
1.データの準備
1.帳票を新規作成し、データセットds1を作成します。
2.既定のデータ接続FRDemoを使用します。
3.ds1のクエスト文は、以下の通りです。
SELECT * FROM ORDERS LIMIT 50
2.チャートの挿入
ここでは、フローティングチャートを例にします。フローティングチャートの挿入をご確認ください。
3.データのバインド
1.多層円グラフを以下のように設定します。
2.データバインドの特殊設定項目は、以下の通りです。
インジケータ名:[スタイル]-[ヒント]でインジケータ名を選んだ場合、マウスを円チャートの扇形に止めると、文字が表示されます。
レベル数:下位階層の個数です。既定では3階層となっています。
レベル1:ここでは、中心の階層が対応しているデータセットのカテゴリーフィールドを選びます。SHIPPORTに設定します。
レベル2:ここでは、中心から二番目の階層が対応しているデータセットのカテゴリーフィールドを選びます。SHIPMETHODに設定します。
レベル3:ここでは、外の階層が対応しているデータセットのカテゴリーフィールドを選びます。AMOUNTに設定します。
値:扇形が対応している数値です。数値によって、扇形の大きさが決められます。ここでは、PAIDに設定します。
集計タイプ:なし、合計、平均、最大値、最小値、個数から選ぶことができます。既定では[なし]となっています。
4.スタイルの設定
1.汎用スタイル
チャートをクリックして、右側のパネルで[スタイル]をクリックします。チャートには様々なタイプがありますが、大部分のスタイル設定項目は通用しています。詳しくは、「チャートスタイル」をご確認ください。本マニュアルでは、以下のように設定しています。
注:多層円チャートの[円外]と[引き出し線]の設定は、一番外の階層のみに反映されます。内部階層ラベルは、円内に表示されます。
2.特殊なスタイル
多層円チャートの[スタイル]-[系列]設定は、基本スタイルとやや違っています。本マニュアルでは主に特殊なスタイルについて紹介します。設定の効果は、すぐに左側のプレビューに反映されます。
レベルのグラデーション:色のグラデーションを設定します。[浅く]と[深く]から選ぶことができます。ここでは、[浅く]を選びます。
開始角度:円チャートが始まる角度。0から360までの整数を入力してください。既定では0となっています。
終了角度:円チャートが始まる角度。0から360までの整数を入力してください。既定では360となっています。
内径(%):円チャート内部の空白エリアの大きさを設定します。既定では0となっており、円心部には空白の部分がありません。
ドリル:多層円チャートのドリル機能を有効にするか設定できます。既定では、有効になっています。
回転可能:多層円チャートが回転できるか設定できます。既定では、有効になっています。
注:
5.特殊効果の設定
特殊効果に関する汎用の詳しい設定方法について、「チャート特殊効果」をご確認ください。
6.効果をプレビューする
セーブしてプレビューします。スタイル設定が済んだ多層円チャートは下の画像の通りです。円チャートのどれかの階層をクリックすると、当該階層の明細が表示されます。中央の白い円をクリックすると、一階層戻ります。