一.概要
1.バージョン
帳票サーババージョン | 機能変動 |
11.0 | FineReport11.0バージョンの新機能 |
11.0.2 | [テンプレートテーマ管理]-[セルスタイル]に格子の設定機能を追加 |
2.応用シーン
FineReportでテンプレートを作成する際、テンプレートのスタイル設定には常に課題が生じます。例えば:
• テーブルのデザインが洗練されていないし、グラフのカラースキームが最適化されていないし、どうすれば見栄えの良いテンプレートが作れるのかわかりません
• 見栄えの良いスタイルを作成しても再利用できず、毎回設定や調整を繰り返さなければなりません
• 要件変更に伴いスタイルも修正が必要で、完成したデザインを全てやり直す必要があります
これらの課題に対応するため、FineReport 11.0では新機能「テーマ切り替え」を導入しました。複数のビルトインテーマが選択でき、同時にテーマの新規作成、変更、削除などの操作もサポートしており、ユーザのカスタムニーズに対応します。これから、簡単に見栄えの良いテンプレートを作成できるようになります!
3.機能紹介
• 「一般/ブロック帳票」と「ダッシュボード」の二種類の帳票タイプに対して、それぞれテンプレートのテーマ管理をサポートしており、どちらもビルトインテーマを選択できます。
• ビルトイン「シンプル風」は、旧バージョンのテンプレートがFineReport 11.0で正常に使用することをサポートしています。
• 新規テーマの作成をサポートしており、新規作成されたテーマの編集と削除をサポートしています。ただし、ビルトインテーマの編集と削除をサポートしていません。
• テンプレートテーマは[細部カスタマイズ]をサポートしており、主に以下の内容が含まれます:[テンプレート背景]、[セルスタイル]、[グラフスタイル]([ダッシュボード]の場合は[コンポーネント]も含みます)
注意:テーマの適用については、ドキュメント「初めての一般帳票」を参照してください。
二.テンプレートテーマ選択
FineReport 11.0でテンプレートを新規作成する際、デフォルトで「テンプレートテーマ作成に適用」のテーマが選択されます。現在のテンプレートで使用されているテーマの名称は、帳票上部のツールバーの場所に表示されます。テーマ名をクリックすると、該当帳票タイプに対応する「テンプレートテーマ選択」のパネルが表示されます。
注意:FineReport 11.0で旧バージョンのデザイナで作成したテンプレートを開く場合、デフォルトで[シンプル風]が選択されます。
• 現在選択されているテーマの右上にはチェックマークが付いています。他のテーマをクリックすると、即時に切り替えます。
• 左下にある[テンプレートテーマ管理]をクリックすると、テーマ管理画面が表示されます。

三.テンプレートテーマ管理
1.機能の入り口
[テンプレートテーマ管理]画面へのアクセス方法は二つあります:
• 一つ目の方法は、「テンプレートテーマ選択」画面の左下にあるボタンをクリックして、そこから進むことです。第2章の画像を参照してください。
• 二つ目の方法は、メニューバーの[サーバ]-[テンプレートテーマ管理]をクリックして、そこから進むことです。以下の図のように表示されます:

2.テーマ管理
[テンプレートテーマ管理]画面の役割は、サーバ上のすべてのテーマを管理することです。テーマの新規作成、編集、削除の操作が可能です。

機能 | 説明 |
帳票タイプ切り替え | 「一般/ブロック帳票」と「ダッシュボード」ではテーマに違いがあるため、別々に管理する必要があります。二種類の帳票タイプにおいて、すでに複数のテーマが組み込まれています |
テーマを新規作成 | 左上にある 注意:ライトテーマとダークテーマの違いは、テーマ作成時に選択するカテゴリのみで区別されます。これにより、ライトテーマ内でもダーク配色を使用できます |
テーマを削除 | 作成したテーマを選択した後、左上にある |
テーマを編集 | テーマの右下にある |
テンプレートテーマ作成に適用 | テーマを選択した後、右上にある[テンプレートテーマ作成に適用]をクリックすると、テンプレートを新規作成する際のデフォルトテーマとして設定できます。テンプレート作成に適用されるテーマには、 |
四.テンプレートテーマ設定
テーマ編集画面は主に4つの部分で構成されています:[全体プレビュー]、[テーマ名称]、[テーマ配色]と[細部カスタマイズ]です。プレビューエリアでは設定内容がリアルタイムで表示されます。 
1.テーマ名称
1)既存のテーマを編集する場合、[テーマ名称]はグレーアウトされて編集できず、その他の設定項目は編集可能です。
ビルトインテーマの場合、他の設定項目を編集したら、右下にある[名前を付けて保存]をクリックして新しいテーマとして保存する必要があります。
ユーザが作成したテーマの場合、他の設定項目を変更した後、[テーマ名称]を変更する必要がなければ、直接[保存]をクリックしてください。[テーマ名称]を変更する必要がある場合は、[名前を付けて保存]を選択するしかありません。 
2)テーマを新規作成する時、[テーマ名称]は編集可能です。なお、同一帳票タイプ内ではテーマ名称の重複が禁止されていますが、異なる帳票タイプ間では重複ができます。
例えば、「ダッシュボード」タイプでテーマを新規作成際に、「穏やか」というテーマ名称を入力する場合、この名前はすでにに存在します...というエラーメッセージが表示され、テーマを保存できません。既存のテーマ名称と重複しない場合のみ保存が可能です。

一方、「一般/ブロック帳票」タイプで「穏やか」テーマを新規作成する場合、エラーメッセージは表示されず正常に保存できます。

2.テーマ配色
配色編集:色ブロックをクリックすると、テーマ配色を編集できます。デフォルトでは、黒、白、および8種類のカラー配色が含まれており、各テーマ色には4種類の派生色があります。
画面下部の[カラーピッカー]または[その他の色]をクリックすると、他の色を設定できます。

3.細部カスタマイズ
3.1テンプレート背景
「一般/ブロック帳票」テーマのテンプレート背景は[テンプレート]-[帳票背景]に対応します。
3.2セルスタイル
1)テーマには7種類のセルスタイルが組み込まれており、帳票設計時には、セルを選択した後、[セル属性]-[スタイル]で実際の状況に応じてスタイルを選択できます。以下の図のように表示されます:

2)[細部カスタマイズ]でセルスタイルを設定する際、セルスタイルのプレビュー画面が表示され、セルスタイルをリアルタイムでプレビューできます。また、左側の全体プレビューエリアにも即時に表示され、各エリアには対応するヒントテキストが表示されます。以下の図のように表示されます:

3)[追加]ボタンをクリックすると新しいスタイルを追加でき、追加したスタイル名をダブルクリックすると名称を編集できます。ビルトインテーマで変更する場合は、新しいテーマとして名前を付けて保存する必要があります。以下の図のように表示されます:
注意:ビルトインスタイルは削除不可で、スタイル名の変更もできません。

4)変更したいスタイルを選択し、[テキスト]を選択するとフォント設定が行えます。以下の図のように表示されます:

5)[セル]を選択すると、以下の設定が可能です:[枠]-[スタイル]、[枠]-[色]、[格子・外枠]、[背景]。以下の図のように表示されます:

6)[揃え]を選択すると、以下の設定が可能です:[水平揃え]、[垂直揃え]、[画像レイアウト]、[テキスト制御]、[文字列の方向]、[インデント]、[段落の間隔]、[行の間隔]。以下の図のように表示されます:

3.3チャートスタイル
テーマで一括設定可能なチャートスタイルは以下の六種類です:[系列]、[凡例]、[ラベル]、[座標軸]、[データシート]、[タイトル/背景]。その他のチャートスタイルは、各チャートごとに個別設定が必要です。

設定項目 | 説明 |
系列 | テーマにおける[系列]は、[配色計画]の設定のみをサポートしています • [コンビネーションカラー]:系列の色は[テーマ配色]に基づいて順番に表示されます • [段階変化色]:段階変化色の左右カーソルは、デフォルトで[テーマ配色]の最初の二種類の配色を採用します 注意:テーマ内のチャート系列における[段階変化色]は[配色計画]の段階変化を制御するもので、[チャートスタイル]内の段階変化スタイルとは異なります。詳細については、チャート系列を参照してください。 |
凡例 | [凡例文字]のスタイル、サイズ、色などの設定がサポートされています |
ラベル | ラベル文字の設定が可能で、デフォルトは[自動]です。[カスタム]でフォントスタイル、サイズ、色などを設定できます。 |
座標軸 | [タイトル文字]、[軸ラベル文字]、[軸色]の設定がサポートされています |
データシート | [データシート]における[シート文字]と[枠線色]の設定がサポートされています |
タイトル/背景 | チャートの[タイトル文字]、チャートエリアの[背景色]、[グリッド色]の設定がサポートされています なお、「ダッシュボード」におけるチャートは一般的に[コンポーネント]のタイトルを使用するため、frm チャートタイトルは既定では非表示、プレビューする時はコンポーネントタイトルを使用するというヒントが表示されます。一方、「一般/ブロック帳票」テーマでは、このようなヒントは表示されません。 |
3.4コンポーネント
「ダッシュボード」テーマのみ[コンポーネント]設定が可能で、コンポーネントの[タイトル]、[本体]、[背景]の設定がサポートされています。
注意:帳票ブロック、チャートブロックは有効で、 Tabブロック、絶対キャンパスブロックは無効です。

設定項目 | 説明 |
タイトル | [タイトル書式]、[インセット]、[位置]、[タイトル背景]の設定が可能です |
本体 | [主体塗りつぶし]の設定が可能です |
背景 | [レングリングスタイル]、[枠]、[丸角]、[内マージン]の設定が可能です |
五.注意事項
1.自作されたテーマが削除または紛失している場合
1)ユーザが自作したテーマが現在のテンプレートに適用されている状態で、そのテーマを削除すると、[テンプレートテーマ]は以前のテーマが[ライトテーマ]か[ダークテーマ]かを判断し、それに応じて対応するデフォルトのビルトインテーマに変更されます。(「一般/ブロック帳票」では、デフォルトの[ライトテーマ]は[ライトグレー]で、デフォルトの[ダークテーマ]は[ビジネス風]です。「ダッシュボード」では、デフォルトの[ライトテーマ]は[穏やか]で、デフォルトの[ダークテーマ]は「スマート風」です。)また、テンプレート内で[テーマに従う]と設定されていたスタイルはすべて[カスタム]に変更され、[配色計画]はデフォルトのビルトインテーマ配色に変更されます。
2)開いた[テンプレートテーマ]が紛失している場合、その変更ロジックは上記と同じ原則が適用されます。