一.概要
シーン切替マップは、1つのグラフに複数の3次元マップシーンを統合しています。各マップシーンは同時にポイント、線、柱、面を表示することができ、強力な情報表示能力を持っています。
シーン切り替え地図の設定方法は、拡張チャート-地球、拡張チャート-地図類に類似しています。本マニュアルでは、基本的なシーン切り替えマップを作成する方法を紹介します。
まず、データを設置するだけで、デフォルトのグラフスタイルでクールなシーンを作ります。次に、需要に応じてシーンの視覚効果をカスタマイズする方法を紹介します。
二.基礎的なシーン切り替えマップを作る
1.プラグインバージョンとJSONファイルの更新
1.拡張チャートプラグインをバージョン4.0以上にアップグレードします。(販売代表または技術サポートに連絡してアップグレードすることができます)
2.FineReportインストールフォルダの webapps/webroot/WEB-INF/assets/map/geographic フォルダを開きます。world-3.jsonなどのファイルが入っていない場合は、下の添付ファイルをダウンロードして、このフォルダに入れてください。
3.デザイナーを再起動し、シーンを使用してマップを切り替えることができます
world-3d.json
2.シーン切り替えマップの挿入
1.フローティングチャートを挿入します。グラフタイプは、[拡張グラフ-シーン切り替えマップ]を選びます。
2.グラフのサイズを調整します。
3.シーン切り替えマップの設定方法
シーン切り替えマップのプロパティは、独立したウィンドウで設定することになっています。設定ウィンドウでは、リアルタイムで設定の効果をプレビューすることができます。
4.地図境界の設定
1.デフォルトの地図境界は[world-3d]ですが、より狭い範囲の領域を境界にすることもできます。
2.既定では、[自動簡易化地図]は有効になっています。複雑なマップ境界が簡略化されますが、小さい島などが表示されなくなります。地図の展示範囲が広い時に利用するのに適しています。
3.[自動簡易化地図]をオフにすると、マップ境界が複雑になり、実際の状況により近いです。地図の表示範囲が小さい場合、特に島が多い場合に適しています
5.データセットの準備
1.添付のテンプレート内の組み込みデータセット[ds1]および[ds2]を直接的に使用できます。
2.[ds1]は、ある会社の各地域での粗利益を示しています。
3.[ds2]は、各地への輸出量を示しています。
6.最初のシーンのデータを設定
1.[データ]-[ポイント]を選択し、下記の画像に従ってデータを設定します。完成すると、左側のプレビューを確認します。データはデフォルトのポイントスタイルで表示されます。
2.[線]を選択し、下記の画像に従ってデータを構成します。完成すると、左側のプレビューを確認します。データポイントの上に、デフォルトの線スタイルで曲線が追加されました。線の太さが統一されています。
7.第2のシーンのデータ設定
1.[+]ボタンをクリックして新しいシーンを作成します。地図境界の設定をデフォルトにします。
2.[データ]-[縦棒]を選択し、下記の画像に従ってデータを設定します。
3.[領域]を選択し、下記の画像に従ってデータを設定します。左側のプレビューでは、データが表示される領域が強調表示されます。
8.シーン切り替えの設定
をクリックして[カルーセル]を選びます。時間間隔を10秒に設定します。
9.効果をプレビューする
1.シーンは10秒ごとに自動的に切り替えられます。
2.下のボタンを使って、シーンの切り替えを制御するか、自動切替を一時停止させることができます。左または右ボタンをクリックすると、前または次のシーンに即時に切り替えることができます。
10.テンプレートのダウンロード
Scene Switch_1.cpt
三.デフォルト設定の変更
1.初期パースペクティブを修正する
1.最初のシーンを選択し、マウスを使ってプレビューウィンドウでドラッグして、パースペクティブを調整します。調整が終わると、[初期パースペクティブとして保存]をクリックします。
2.再び視点を調整します。[初期パースペクティブに戻る]をクリックすると、地図パースペクティブは、保存された形に戻ります。
3.プレビューでは、最初のシーンは保存された設定に従います。
2.シーンの色を変更する
最初のシーンを選択します。[スタイル]をクリックし、[カラースタイル]のドロップダウンボックスで[青色]を選びます。
3.ポイントスタイルの変更
1.ポイントを設定します。ポイントは、[ピラミッドポイント]、[コーンポイント]、[角椎ピラミッドポイント]、または[光点]から選び、点の色をカスタマイズすることもできます。
2.[サイクル]を無効にすると、光点が表示されなくなります。
4.ポイントラベルの変更
1.ラベルの一般的な設定方法は通常のチャートとほぼ同じで、ラベルのフォントサイズを調整できます。
2.ラベルの表示方法を[フローティング表示]に設定することができます。すると、ヒントメッセージと同じように、マウスをポイントに止めたときのみにラベルが表示されます。
5.線のスタイルを変更する
1.[線]を選択して、線の色をカスタマイズします。
2.線の不透明度も調整することができます。
3.既定では、線の起点と終点に光るサイクルが表示されていますが、それぞれ非表示に設定することができます
6.背景の設定
[背景]を選択すると、背景の特殊効果[粒子]、[流星]、[ギア]、[スイープ]、[最下層レイヤー]を無効にすることができます。空の背景はデフォルトの暗いの背景で、[None]に設定できます。
7.柱のスタイルを変更する
1.[柱]を選択して、柱のグラデーションをカスタマイズします。
2.柱の幅と高さも調整可能です。
3.[サイクル]を無効にすると、柱の底の光るサイクルが消えます。
8.柱のラベルを変更
ポイントラベルの設定と同様に、テキストを大きくすることができます。
9.エリアスタイルの変更
[エリア]を選択して、エリアの色をカスタマイズできます。
10.エリアラベルの変更
フォントサイズを拡大し、テキストの色を変更します。すると、ラベルが背景と区別されやすくなります。
11.効果をプレビューする
12.テンプレートダウンロード
Scene Switch_2.cpt
四.ドリルダウンシーン切り替え地図との接続
シーン切り替えマップを作成し、一つのダッシュボード内でドリルダウンレベルを設定して他のコンポーネントのデータを制御する方法について紹介します。
効果:左側の地図は各地域の売上データを示し、右側のチャートは売上上位5省を示しています。
地図で江蘇省をクリックすると、地図はその省のドリルダウン地図に切り替わり、その下位都市の売上データが表示されます。右のチャートは表示された江蘇省の売上上位5都市のデータと変わります。
地図のドリルダウン範囲がChina(province)に戻ると、地図が中国各地域の売上データに切り替わり、それに応じて右のチャートも変わります。
1.コンポーネントを挿入する
新しいダッシュボードを作成し、[拡張グラフ-シーン切り替えマップ]と[目次ギア]を挿入します。
2.データの用意
3つのデータセットを作成します。そのうちの2つはシーンでドリルダウンマップを作成するためのもので、もう1つは目次ギア用のものです。
1.データベースのテーブルは、省レベルのデータと市レベルのデータを統合したものです。
2.省データのSQLクエリー
SELECT * FROM drill_down_jiangsu
WHERE [level] = "China(Province)"
データセットを確認します。
3.江蘇省データセットのSQLクエリー
SELECT * FROM drill_down_jiangsu
WHERE [level] = "Jiangsu"
データセットを確認します。
チャートに必要なデータのクエリ―
SELECT * FROM drill_down_jiangsu
WHERE [level] = '${region}'
ORDER BY sales DESC
LIMIT 5
[地域]パラメータのデフォルト値をChina(province)に設定します。
ORDER BY sales DESC LIMIT 5で、売上トップ5の地域が抽出されます。
データセットを確認します。
3.ドリルダウンマップの境界を設定
地図の境界をChina(Province)とします。左側のウィンドウで、境界線をドラッグし、マウスをスクロールして境界線が完全に表示されるようにし、[初期パースペクティブとして保存]をクリックします。
4.ドリルダウンマップのデータを設定
1.[データ]のコラムで、[エリア]-[ドリルマップ]を選択し、「各レベル個別指定」を選択します。
2.第1レイヤのデータを設定する
3.第2レイヤのデータを設定する
5.カルーセル目次ギアの設定データ
6.2つのコンポーネントをリンクする
1.マップ領域のハイパーリンクを追加すると、ハイパーリンクタイプはCurrent Form Objectになります。このハイパーリンクを設定すると、マップ内の表示領域を使って他のチャートのデータを制御することができます。
2.ハイパーリンクを設定します。[フォームオブジェクト]を、[チャート1]に設定します(このIDは状況によって異なります)。[+]をクリックして、パラメータパスルールを追加します。パラメータは[region]に設定し、[値]は「Area Name」で、をクリックして選択することができます。
3.マップエリアのハイパーリンクのみを設定した場合、ドリルダウンディレクトリでChina(Province)をクリックしても、カルーセル目次ギアのデータは全省に戻りません。そのため、同じようにドリルダウンディレクトリのハイパーリンクを追加する必要があります。
注1: 2つのコンポーネントがcptテンプレートのセル/フローティング要素の場合、ハイパーリンクの種類を[Hyperlink: Linkage Cell]または[Hyperlink: Linkage Floating Elements]に変更する必要があります。
注2:ダイナミックパラメータを使用してコンポーネントの連携を実現することもできますが、このタイプのハイパーリンクでは、ドリルダウンレベルを変更するたびにレポート全体が更新されます。つまり、ドリルダウンレベルを変更するたびにシーンや他のチャートが再起動し、視覚効果が損なわれることになります。
7.効果をプレビューする
この節の最初で紹介した効果が得られます。
8.原理
1.地図に全省のデータが表示されている場合、ドリルダウンディレクトリに示されている地域名はChina(Province)です。この値はパラメータ領域に渡されるので、データセットの他のチャートで売上上位5位の省をフィルタリングするのに役立ちます。
2.地図が江蘇省まで掘り下げられると、地名も[Jiangsu]に変わります。同様に、パラメータ地域に値を渡すことで、売上上位5位の都市はデータセットの他のチャートの結果となります。
3.China(Province)とJiangsuの2つの地域名は、ポータルの地理情報を確認することで事前に知ることができます。
9.完成されたテンプレート
Drill-down Scene.frm