一. 概要
プラットフォームログは、ポータルの運用状況を分析するツールです。プラットフォームログから、アクセス統計、ユーザの動作、テンプレート人気度、性能モニタリング、管理ログ、エラーログなど、システム運用状況の記録を確認できます。
二.操作手順
1. 管理ポータルページに入る
1.デザイナを開き、[サーバ]-[FineReportポータル]を押して、ポータルに入ります。
2.[システム]-[スマート運用保守]-[プラットフォームログ]から管理ページに入ります。
2. グローバル設定でシステムログレベルを変更する
1.%FR_HOME%\logsのログレベルを調整します。
2.システムログの出力のみに影響し、操作ログには影響しません。既定ではERRORとなっています。下の画像の通りです。
2.ログレベルには5種類あります。
DEBUG:イベントを最も細かく出力します。プログラムの開発・調整のために必要な運用情報などを含みます。
INFO:プログラムの運用過程を記録します。DEBUGより簡略しています。重要な情報、または気になる情報を出力します。プロダクション環境で[INFO]に設定すると重要な情報を出力しますが、不必要な時には、過多のログを出力していまいます。
WARNING:エラーメッセージ以外の潜在な危険も出力します。時には開発者に役立つ情報があります。
ERROR:システム運用に差支えがない程度の、エラーまたは異常を出力します。ログの量を抑制したい時は、ERRORに設定してください。
FATAL:致命的な問題を出力します 。FATALレベルのイベントが発生すると、プログラムはこれ以上実行することができなくなります。
3. ログクリアのグローバル設定
1.%FR_HOME%\webapps\webroot\logs\cubesにおけるログファイルをクリアします。自動クリアまたは手動クリアに設定できます。
3.1.自動クリア
既定では3カ月に1回と設定しています。3ケ月以内のデータが保存されます。
3.2.手動クリア
既定では最近3ケ月の内容を保存しています。0日、1日、1週間、1ケ月、3ケ月、6ケ月、12ケ月に設定できます。
注1:最近3ケ月とは、現在より3ケ月前の記録です。例えば、2019年8月19日にクリアすると、2019年8月19日から8月19日までの内容が保留されます。
注2:ログファイルをクリアしても、cubeフォルダの容量が依然として大きい事があります。cubeに含めるファイルがクリアされているものの、フォルダがクリアされていないのが原因です。フォルダが非常に多い場合、占めている容量も大きくなります。
注3:クリア後に表示される[現在のログサイズ]は、ディスク上に占めている容量ではなく、すべてのファイルの合計です。
3.3.アラートクリア
ログファイルが膨大になっている時にユーザへアラートします。管理者などのユーザは、手動でログファイルをクリアして、ログファイルの容量を減らすことができます。
アラートクリアを[オン]にして、トリガー条件を設定します。例えばログファイルが5120MBを超えた場合。
SMSアラートは、現在では日本の携帯電話に対応しておりません。メールアラートをオンにする前には、先にメールサービスを設定する必要があります。
4.アクセス統計
[グローバル設定]から[アクセス統計]のページに戻ります。ディレクトリ、または帳票へのアクセス回数・アクセス方式を確認できます。
注:クラスターでは、アクセス先のノードにかかわらず、全ノードのログデータを確認できます。
4.1.アクセス回数
オレンジ色の折れ線は、アクティブなユーザ数です。ユーザ数とは、当日にどれぐらいのユーザがアクセスしたかを指します。
緑色の折れ線は、アクティブなテンプレート数です。テンプレートへのアクセス回数とは、当日にどれぐらいのテンプレーへアクセスしたかを指します。
水色の折れ線は、アクセス数です。アクセス数とは、当日にテンプレートが閲覧、印刷、実行された回数を指します。
4.2.サーバの使用状況
現在のオンライン人数、アクセスされたリソース、テンプレート名、アクセスユーザ、アクセスIP、アクセス開始時間が表示されています。
4.3.テンプレートアクセス明細
ディレクトリとテンプレートへのアクセスを記録しています。操作時間、操作IP、操作タイプ(改ページプレビュー、書き込みプレビュー、データ分析など)、役割(ユーザの役割)、ユーザIDなどが表示されています。
時間帯を選び、既定では[前日]から[当日]までとなっています。[絞り込み]をクリックすると、当該時間帯の明細が表示されます。
または[詳細絞り込み条件]をオンにして、検索したい内容を選び、[絞り込み]をクリックすると、当該条件を満たしている内容が表示されます。下の画像の通りです。
[エクスポート]をクリックすると、明細がlogファイルにエクスポートされます。
5.ログファイルでは、操作タイプが数字で表示されています。定義済みのログメッセージは下の表が示している通りです。
数字 | タイプ |
0 | 改ページプレビュー |
1 | オンライン分析 |
2 | 書き込みプレビュー |
3 | ダッシュボードプレビュー |
4 | グリッド型エンジン |
5 | オンライン編集 |
6 | 新しい書き込み |
10 | Excel改ページエクスポート |
11 | Excel標準エクスポート |
12 | Excel単ページエクスポート |
13 | Excel改ページシート別エクスポート |
14 | PDFエクスポート |
15 | Wordエクスポート |
16 | SVGエクスポート |
17 | CSVエクスポート |
18 | テキストエクスポート |
19 | JPG画像エクスポート |
20 | PNG画像エクスポート |
21 | GIF画像エクスポート |
22 | BMP画像エクスポート |
23 | WBMP画像エクスポート |
24 | ビルトインデータセットテンプレートのエクスポート |
25 | HTMLエクスポート |
26 | 書き込みHTMLエクスポート |
27 | BIからExcelをエクスポート |
30 | Flash印刷 |
31 | PDF印刷 |
32 | Applet印刷 |
33 | ゼロクライアント印刷 |
34 | ローカルソフトウェア印刷 |
101 | BIテンプレート閲覧 |
102 | BIテンプレート編集 |
103 | BIテンプレートシェア |
5.ユーザの操作
1.時間帯を設定し、その範囲内のユーザのアクセス回数、操作(閲覧、エクスポートほか)などを確認できます。
2.グループ別でアクセス明細を表示します。時間帯、ユーザの範囲を設定して、当該時間帯のポータルへのアクセスを検索できます。詳しい内容は下の画像の通りです。
3.ユーザIDのハイパーリンクをクリックすると、当該ユーザの操作明細が表示されます。
6.テンプレート人気度
1.テンプレートへのアクセス回数を分析することで、管理者は多く利用されているテンプレートを確認できます。時間帯を設定し、その範囲内のテンプレートへのアクセス回数(閲覧、エクスポート、印刷などを含む)などを確認できます。
2.アクセス回数で逆順表示されています。テンプレート名は、ポータルで表示されているテンプレートの名称であり、パスはテンプレートファイルのパスです。下の画像の通りです。
3.テンプレートパスのハイパーリンクをクリックすると、当該テンプレートへの詳細なアクセス状況が時間順で表示されます。
7.性能モニタリング
1.システムの性能向上に役立つテンプレートのレスポンス時間が記載されています。
2.アクセスされたテンプレートの最長・最短・平均レスポンス時間、メモリ使用が表示されています。時間帯と操作タイプを設定します。下の画像の通りです。
3.[詳細情報]をオンにします。詳しい内容は下の画像の通りです。
8. 管理ログ
1.アクセス記録に類似しています。[絞り込み]をクリックすると、操作ユーザ、アクセスされたリソース、操作タイプなどのログデータが表示されます。
2.操作タイプは以下の表を確認してください。
ディレクトリ管理-ノード/テンプレート/リンク/ワークフローラベル:追加/更新/削除
ユーザ管理-グローバル設定/ユーザ/部署/部署の役職/役職/役職の人員/役割/役割の人員/ポータルユーザ/モバイルプラットフォームユーザ:追加/更新/削除
権限管理-グローバル設定/権限項目の設定/リユース:追加/更新/削除
システム管理-ログイン/標準/印刷/SMS/Eメール:オン/オフ/更新
バックアップ・リカバリ-グローバル設定/プラットフォーム設定/帳票テンプレート/Jarファイル/プラグイン/アップグレード:オン/オフ/追加/更新/削除/リカバリ
プラットフォームログ-ログ設定/アクセス統計/ユーザ操作/テンプレート人気度/性能モニタリング:更新/エクスポート
メモリ管理-メモリアラート/メモリセッション/スマートリリース/テンプレート制限/ライフサイクル:完了/更新
データ接続:追加/更新/削除
登録管理:更新
セキュリティ管理-SQLアンチインジェクション:オン/オフ/更新
タスクスケジューラ-タスク管理/グローバル設定:追加/更新/削除
承認ワークフロー-承認ワークフロー/承認
モバイルプラットフォーム-モバイルプラットフォーム/設備バインド/QRコード設定:オン/オフ/更新
テンプレート認証-グローバル設定/権限項目の設定:追加/更新/削除
リモート設計権限-権限設定:更新
プラグイン管理:インストール/削除/有効化/無効化/更新
3.[詳細絞り込み条件]をオンにします。下の画像の通りです。
9. エラーログ
1.[絞り込み]をクリックして、シンプルなエラーメッセージ、エラーが発生した時間、エラーがあるテンプレートなど、エラーログを確認します。